成分ブランディングって何?意味とメリットを解説

主流のブランディング手法ではありませんが「成分ブランディング」と呼ばれるブランディング手法があります。高品質な製品を生み出す企業であればぜひ導入するべき手法ですが、そもそも成分ブランディングについて理解していない、という企業は少なくありません。そこで今回は「成分ブランディング」の概要についてご紹介します。

成分ブランディングの意味

成分ブランディングとは、使用している成分や材料、部品などのブランドを利用したブランディングのことです。
例えば、健康食品であれば「有名ブランドの野菜を使用している」、IT製品であれば「大手企業が製作した部品を組み込んでいる」など、一つの製品の中の一部分を抽出してブランディングします。

成分ブランディングの目的

製品自体をブランディングするのではなく、そのごく一部である「成分」「部品」をアピールするのには、どのような目的があるのでしょうか。

製品化のプロセスを顧客にアピール

製品化に伴う「プロセス」を消費者や顧客にアピールすることができます。消費者は、製品そのものはもちろんのこと、製造方法や使用成分・部品などに着目していることも多く、そうしたニーズにマッチしたブランディングなのです。

また、プロセスを消費者に対して明確化することは製品への愛着や親近感にもつながり、「購買意欲」を刺激しやすくなるため、販売戦略としても効果的です。

技術の高さをアピール

成分ブランディングは「技術ブランディング」と呼ばれることもあります。特にIT業界における高度な技術は、ブランディングするうえで重要なポイントとなります。パソコンやスマートフォン、家電などでどのような技術が使われているのかをアピールすることは、効果的なブランディングになるといえます。

実際、有名な大手企業の多くはセールスコピーを活用して技術の高さを宣伝したり、使用している成分や部品を製品名にするなどして、技術や使用成分の品質の高さを消費者に伝えています。

こうしたことから、高品質な製品を開発・販売している企業であれば、成分ブランディングを行わないのは非常にもったいないということがわかります。

成分ブランディングのメリット

成分ブランディングのメリットは具体的にどのようなものが挙げられるのでしょうか。導入を検討する際の参考としてチェックしていきましょう。

訴求ポイントが明確に伝えられる

訴求ポイントが明確に伝えられることは、ビジネスにおいて最も大切なポイントといえます。消費者にアピールする特徴、製品の魅力や自慢は何なのかなどを簡潔に明確に伝えることは、成分ブランディングに限らず効果的なブランディング手法です。

成分ブランディングの場合、「技術」「成分」「部品」などを明確化して推し出すことが基本です。そのため、企業側も混乱することなく訴求ポイントを推し出したブランディングを行うことができ、消費者にも魅力が伝わりやすいというメリットがあります。

競合との差別化を図れる

競合他社との差別化にもつながるというメリットもあります。高品質な成分、有名なブランドの部品、高度な技術は、すべての企業が取り入れているわけではありません。「他の企業にはない自社の強み」として効果的な戦略にもつながり、競合との差別化を図ることが可能です。さらに、競合との価格競争の脱却も実現しやすくなり、自社製品の安売りを防ぐこともできます。



成分ブランディングは主流のブランディング手法というわけではありません。しかし、大手企業を中心に導入が進んでいるため、ぜひ自社の導入も検討してみましょう。
高品質な製品の提供が実現できている企業であれば、なおさら必要なブランディング手法です。自社製品を見直し、何を訴求ポイントとするか考えてみてはいかがでしょうか。