インバウンドマーケティングとコンテンツマーケティングの違い
インバウンドマーケティングとコンテンツマーケティングは、マーケティング業界でも同意語として捉えられがちな用語です。本来は意味や使い方が微妙に違うのにもかかわらず、同じようなものだと認識して顧客獲得に結びつかないケースがあります。
そういった機会損失を防ぐために、ここではインバウンドマーケティングとコンテンツマーケティングの違いをご紹介します。また、それぞれの戦略におけるメリット・デメリットもみていきましょう。
インバウンドマーケティングとは?
インバウンドマーケティングとは、見込み顧客から見つけてもらうマーケティング戦略を指します。ダイレクトメールや電話営業のような、一方的な情報提供ではありません。ブログやソーシャルメディア、メルマガなどを利用して、ユーザーとのコミュニケーションを深めていきます。
また、インバウンドマーケティングの先駆者HubSpot社によると、インバウンドとは「一般消費者を特定の商品やサービスに対する顧客に育て上げていくための、全てのステップやツール、ライフサイクルの総称」
とされています。
(HubSpot社:Inbound Methologyから参照 http://www.hubspot.com/inbound-marketing)
コンテンツマーケティングとは?
一方、コンテンツマーケティングとは、「価値あるコンテンツの発信による集客」のこと。見込み顧客をリピーターに変えるためのきっかけとなる戦略です。ユーザーに質の高い情報を継続的に届けていくことで、購買行動へと結びつけます。
さらに言えば、インバウンドマーケティングへとつなげるために「コンテンツマーケティング」が役立ちます。コンテンツの充実によりユーザーの関心を高めるのがコンテンツマーケティング、WEB上からの集客をもとにメルマガなどでリピーターに育てるところまでをインバウンドマーケティングといいます。
インバウンドマーケティングのメリットとデメリット
顧客との濃密な関係を築けるのが、インバウンドマーケティングです。そのためには、ユーザーの動向をきちんと分析する必要があります。
メリット
- 企業からのメッセージを伝えやすい
- メルマガやSNSを利用して、顧客によりよい情報を届けられる
- ユーザーとの深いコミュニケーションを図るときに役立つ
- 見込み顧客をそのまま顧客に変えられる
- 無駄なく成果につなげられるのが魅力である
デメリット
- 登録者限定の資料をつくることになると、量や質、データ分析などで手間がかかる
- 効果測定をきちんと行い、情報を届けるタイミングまで検討しなければならない
- 購入までの期間が短い事業では、インバウンドまで行えない場合がある
コンテンツマーケティングのメリットとデメリット
コンテンツマーケティングは、初期費用を抑えてすぐに始められます。しかし、いつ結果が出るのかが不明確であり、せっかく集客したのにユーザーは何も買わず離れていってしまうケースも起こるでしょう。
メリット
- コーポレートサイトにブログを併設してコンテンツを公開すれば、手軽で初期費用が安くなる
- 自主的に情報収集を行うユーザーに効果があり、潜在的な顧客を見抜くことができる
- 商品やサービスの情報を発信しやすく、メッセージを届けやすい
- 情報量の多さがSEO対策に役立ち、継続期間が長くなるほど価値が高まる
- 時間のかけたコンテンツは資産になり、信用を得るための1つのツールとなる
デメリット
-
- 効果が出るまでに時間がかかる
- どれぐらい更新すればいつまでに結果として反映するのか、不明確なところが多い
- 集客がそのまま購買に直結せず、負担に感じやすい
インバウンドもコンテンツマーケティングも、効果が出るまでに時間がかかります。また、どちらの戦略もテーマやアプローチを常に考えて、継続するための体制を作らなければいけません。とはいえ、時間をかけた分だけ信用につながるため、ぜひとも取り入れていきたいところです。両者の特徴を踏まえたうえで、より効果的なマーケティング施策を行いましょう。