動画マーケティングのメリットと効果について

Web上の動画広告市場がこのところ急速に伸びてきています。集客やブランディングなど、さまざまな領域で高い効果を発揮することが期待される動画マーケティングの魅力についてご紹介します。

メリット1:拡散性が高い

動画には感情的な結びつきを生み出しやすいという特徴があります。そのため、動画マーケティングには高い拡散性が期待できます。動画を視聴した視聴者が何らかの感情を発動した場合、その経験を誰かと共感したいという欲求が生まれます。身近にあるスマートフォンとソーシャルメディアを利用して気軽に実践できることから、SNS上でシェアする行動に出やすい状態になるわけです。

実際、イギリスのコンサルタント企業Digital Strategy Consultingが2013年に実施した調査によると、文字や画像で構成された一般的な記事よりも、動画についてシェアやコメント、「いいね」したことがあると答えた人の割合が大きく上回ることがわかりました。

メリット2:記憶に残りやすい

記憶に残りやすいのも動画マーケティングのメリットの一つです。動画によって感情を動かされると、動画の内容と感情をまとめて脳に記録されることがわかっています。つまり、感情を揺り動かす動画によってインプットされた情報は、長期的な記憶として定着しやすいといわれているのです。

また、アメリカ国立訓練研究所が導き出した学習定着率を表す図表「ラーニングピラミッド」によれば、文字による記憶定着率が10%であるのに対して、動画のような視聴覚情報の記憶定着率は20%と倍になると考えられています。これは動画マーケティングの大きなメリットだといえそうです。

メリット3:多くの情報が伝わる

情報量が多いのも動画の魅力です。音や動作など多様な要素を含んでいるため、画像やテキストだけで説明するのが困難なことでも、短時間でわかりやすく伝えることが可能です。また、画像やテキストよりも、動画で情報を伝えたほうが視聴者は均質的なイメージを受け取ることができるといわれています。つまり、誤解が少なくて済むというわけです。

そのため、ハウツー解説動画やチュートリアル動画、また企業をPRしたり商品について説明したりする場合にも動画は極めて有効だといえます。

メリット4:集客につながる

「感情に訴えかける」「情報量が多い」などの動画の特徴は、イベントやショップの雰囲気のほか、スタッフの人柄など、画像やテキストだけでは表現しきれない内容を的確に伝えることができます。このことが集客する上でポジティブに働くことはいうまでもありません。

動画の効果を最大化するには

動画マーケティングを行う上で最も重要なのは、動画の目的を明確にすることと、それに合致するようコンテンツの価値を高めることにあります。

例えば、ブランド訴求をしたいのであれば、効果を測定する指標となるのは、どれほど多くのアクションを誘発したかです。再生回数ではなく、シェア数のほうが重要になるのです。また、質の高いコンテンツによって長期的にファンの獲得を目指すのであれば、やはり視聴回数ではなく、動画が最後まで視聴されたかどうかが決定的に重要です。冒頭に「つかみ」となるようなシーンを挿入したり動画を短めにしたりすることで視聴完了率を上げることができます。特定の再生回数を目標として設定するのももちろんいいのですが、目的とコンテンツの質、そして効果測定指標は常に頭に入れておきたいところです。



動画マーケティングは、高い効果を発揮するというだけでなく、今後も発展の余地があり、従来の手法にはない可能性を秘めています。動画ならではのメリットを発揮させるには、明確な目的を設定し、随時効果を確認しながらコンテンツの質を高めていく必要があります。ぜひ正しく取り入れて、ワンランク上のマーケティング戦略にお役立てください。