周年記念イベントを失敗させないために知っておくべき3つのこと

周年事業は頻繁に行われないため、企画・運営がうまくできるのか不安に感じる人が多いことでしょう。会社の一大イベントでありプレッシャーのかかる役割ですが、成功させたときの喜びはかなり大きいものです。

歴史を振り返って会社の未来を見据える、そんなイベントを失敗させないために知っておくべきことを3つご紹介します。

その1:周年事業のイベントとはどんなものがあるか?

周年事業イベントには社外向けと社内向けがあり、近年では人材に重きを置いた社内向けの企画が目立ちます。一般的なやり方としては、大きなホールを貸し切ってこれまでの業績を振り返り、今後の動きを共有していきます。

式典以外にも、周年特設サイトを企画・制作する会社が増えているのが特徴です。キャンペーンムービーを流したり、100周年でお客さまとの100の物語を公開したり、さまざまな演出があります。周年事業の一環として、デザイン展を設ける企業も存在します。従業員と一般の方々が出会える、まるでコンパのような場を提供する会社もあり、独自の周年事業イベントがこれからも増えていくでしょう。

ここできちんと覚えておきたいのが、周年記念イベントとは会社の誕生日会ではなく、企業改革が期待できる起爆剤のようなものということです。周年事業を通じることで、普段なかなか着手するのが難しい経営課題を解決できます。

また、企業理念やビジョンを共有して、会社関係者に改めて自社の価値を示せる場でもあります。ブランドイメージを向上させることで、今後のプロモーション活動がますます有利になるでしょう。周年記念用の広告を掲載すれば、認知度がさらに上がってさまざまな施策につなげられます。

その2:周年事業で失敗しやすいケースとは?

事前準備の時間を疎かにしていると、まず間違いなく失敗します。逆に言えば、準備を怠らなければ初めての担当でも成功へと結びつきやすいものです。

また、成功するために必要なのは社長とのコミュニケーションであり、社長の思いやこだわりをきちんと理解していないと、そもそも企画が通りません。周年事業の運営委員会や事務局がトップの意向を周知して、その考えにもとづいたイベント内容を提案していきます。社長の思いを形にするために時間を割けるのか、それが周年事業の成功と失敗の線引きとなるでしょう。

その3:失敗しないために予め決めておくべきこととは?

何をするかの前に、何を伝えたいのかを明確にしておきましょう。感謝の気持ちを全面に出すのか、ブランドイメージの向上を意識するのか、企業によって考え方が違います。新理念を掲げるのか、社員のモチベーションアップにつなげるのか、会社の創立年数や経営課題によっても異なるでしょう。

周年記念イベントのコンセプトは多岐にわたるため、目的をしっかりと決めておくことが大切であり、誰に向けた周年記念イベントなのかも考えておきましょう。

従業員や株主、社員の家族、顧客など、会社にかかわる方々は数多く存在します。そして一般の人たちも参加できるイベントにしておくかどうかで、企画内容が大きく変わってきます。もし社員の家族や一般の人たちも参加するのであれば、ファミリーブースやキッズスペースをイベント会場に確保する方が良いでしょう。

これらを予め決めるためには、やはり会社のリーダーである社長との打ち合わせを十分に行う必要があります。

これからのビジョンを共有することはとても大切であり、愛社精神やブランドイメージを向上させる目的も重要です。また周年記念イベントに参加してくださる方々に、感動的な演出を届けるのも素敵なことです。しかし、トップの意向を取り入れる準備を怠ると、どんなに立派な企画でも失敗してしまうでしょう。誰に向けた、何のためのメッセージなのかをきちんと伝えられる周年記念事業こそが、成功へと結びつきます。