企業出版の印税はいくら?気になる相場や具体的金額について

企業出版を検討している会社にとって気になるのが「印税の有無」や「印税の相場」などではないでしょうか。せっかく出版をするのですから、少しでも多くの印税を受け取りたいと考えていることと思います。実際のところ、企業出版の印税はどのくらいなのでしょうか?相場や具体的な金額についてご紹介します。

企業出版って印税は入るの?

そもそも企業出版で印税は発生するのでしょうか?
結論からいうと、企業出版でも印税は発生します。そのため、売り上げや刷り部数に応じた印税が会社に支払われることになります。

収益源が1つ増えるのは、会社にとって非常に有益なことです。しかし、実際はそこまで大きな金額を得るのは難しいものです。その理由については次を参考にしてみましょう。

企業出版の印税の金額は?

一口に「印税」といっても、その金額は出版社や出版内容によって異なります。そのため、一概にはいえませんが、会社の収益源として頼ることは難しいのが現状です。その理由としては「印税の金額の安さ」が挙げられます。具体的な金額はいくらくらいなのでしょうか。

相場は5~10%

印税の相場は、販売価格の5~10%です。書籍の価格が1000円の場合、10%の印税であれば100円程度にしかなりません。これでは100冊出版したところで1万円程度にしかならないのです。しかもこれは、比較的高い印税の場合の話。もし、5%の印税となると一冊あたりの印税は50円。100冊販売しても5,000円程度となります。

また、会社の収益源として考えるのであれば、長期的に一定数の書籍を出版しなければなりません。よほど知名度の高い企業や社長、サービスなどでないと、印税を収益源にするというのは難しいといえるでしょう。

刷り部数に応じて支払われることが多い

印税の仕組みについてですが、印税は売り上げに応じてではなく、刷り部数に応じて支払われるケースがほとんどです。つまり、売り上げが0であったとしても刷り部数が100部の場合は、100部分の印税が支払われます。ただし、これは出版社によって判断が異なるため要注意です。「売れる」と見込まれた場合には刷り部数に応じた印税を支払う、といった契約を交わすことができる…といった認識の方が良いかもしれません。

実売印税のケースも

上述した「刷り部数に応じた印税の支払い」の他に「実売印税」といったものも存在します。これは、実際に書籍が売れた部数に応じて印税が支払われるという仕組みです。そのため、発行部数は基本的に関係ありません。売れた数だけ印税が入るというものなので、万が一販売数が0の場合は印税も0円となってしまいます。

印税が高いのは「実売印税」

上述した「実売印税」は、なんだかデメリットの方が大きいように見えますよね。しかし、実は1つ大きなメリットが存在します。それが、「比較的印税が高い」というものです。交渉次第でさらに高く設定することはできますし、ヒットすれば想定以上の収益につながる可能性もあります。印税の高さをメインで検討するのであれば、実売印税も視野に入れてみると良いでしょう。

基本的には「印税目的」で出版しない

企業出版でも、一般的な出版同様に印税が発生します。そのため、発行部数や販売部数に応じて印税を受け取ることが可能です。しかし、実際は大きな収益源として考えることは現実的ではありません。基本的に、企業出版の目的は印税ではなく、「自社のPR」「認知度の向上」「企業のブランドイメージの向上」などであるケースがほとんどです。

印税を目的として企業出版を行うことを検討している場合には、まず社内で印税収入のシミュレーションをしたり、販売部数のイメージなどを共有したりするところから始めてみましょう。